Path: jaist-news.jaist!coconuts.jaist!wnoc-tyo-news!newsfeed.btnis.ad.jp!nspixp2!nf1.air.ad.jp!nf4.iij.ad.jp!nr0.iij.ad.jp!news.iij.ad.jp!news.nssys.co.jp!shiba From: shiba@nssysgw.nssys.co.jp (Hiroshi Shibayama) Newsgroups: fj.rec.games.video.home,fj.rec.games.video.characters,fj.rec.games.video.pc Subject: Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCJUolPDojJU4lWSVrN08lPSVVJUgkShsoQg==?= =?ISO-2022-JP?B?GyRCJE4kKyEpGyhC?=(Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCJTklSCE8JWohPD1FO2skLDg9Ol8kTjxnTi4bKEI=?= =?ISO-2022-JP?B?GyRCISkbKEI=?= Date: 17 Dec 1998 06:26:34 GMT Organization: Nippon Sogo Systems, Inc.(NSS) Tokyo Lines: 121 Message-ID: <75a86q$59c$1@pear.nssys.co.jp> References: <7552lk$bgt$3@pin2.tky.plala.or.jp> <755d8i$k96$1@sranhh.sra.co.jp> <758hj9$4bg$1@pin2.tky.plala.or.jp> <75a3vu$i9l$1@sranhh.sra.co.jp> NNTP-Posting-Host: banana.nssys.co.jp Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP X-Newsreader: mnews [version 1.21] 1997-12/23(Tue) Xref: jaist-news.jaist fj.rec.games.video.home:9687 fj.rec.games.video.characters:3297 fj.rec.games.video.pc:14453 柴山@NSSです。 In article <75a3vu$i9l$1@sranhh.sra.co.jp> thiefcat-Nospam@cc.rim.or.jp wrote: >泥棒猫的認識は、 >昔いわゆるADVと言われた行動可能範囲を移動してコマンド総当たり >で話を進行させるフラグを立てるタイプっていうのはとにかく自分で >動かない限りは話が進まないんです。ゲームする事は話を解くって事。 実は古いADVはシステムであったんですよね。システムという骨組みが あって、それに物語がついていた。 ユーザーが遊ぶのは実はシステムであって、シナリオではなかった。 シナリオは御褒美であって目的ではあるのだけれど、ユーザーと接する 時間が長いのはシステムの方だった。 長く遊べる方がコストパフォーマンスが高くてお買得だと思われていた から、ある意味、時間の引き延ばしとして雑多なフラグ立ては有用だっ た。 話を解くというよりは、システムで設けられた罠を解除していく感じか。 >それに対して電脳紙芝居から始まる昨今のADVと呼ばれる物(ノベル系 >含み)って自分でやる必要がないんだよね。出てきた選択枝を選ぶだけ。 >昔の様に自分で考え動かすという行為(本当はフラグ探しさせられていた >が正解)が出来ない事によってゲームをしているっていう感覚には乏しく >なるからその分シナリオを読ませる方向に進むのは当然のこと。 ゲームをやる必要がないのは、システムに対峙するのが目的ではないか らでしょう。システムはあくまでシナリオを読ませるための機能でしか ない。 ユーザーがシステムに触るよりも、シナリオに接している時間の方が長 い。 シナリオを読ませる方向に進むのと同時に読ませたいシナリオが出来て いったという背景もあるんじゃないかな。 今までのADVでは自分のシナリオをシステムが邪魔して表現できなかった 個所があるのではないかと思える。 しかし、今はシナリオを前面に出せるので、思う存分筆を揮える。 フラグ立てはシナリオを読み進めることを邪魔するだけなので敬遠され、 条件判断はシナリオの変革ポイントだけに限定されていく。 >最近のADVという分類に入ってしまう物(やるドラとかONEとか、 >さらにノベル系と呼ばれる物も含む)って大別してしまえば、話を読む >・見るものでしょう。見るのと読むのは違うとか言い出さないでね。 >結局は用意された分岐のある話を辿っているだけに過ぎない。 >シナリオ等の充実によって広がりは見せても、構造的にはなんら >変わってないんですよ。所詮紙芝居にほかなりません。 >映画や小説じゃ提供出来ないって、昔のゲームブックの立場は... >さらに、昔もフジテレビだったかでやってましたよね。ifとかいう >やるドラの実写版を。 逆に、ゲームブックがあり、映画があり、小説があり、TVがあったか らこそ出来たメディアといったほうが良いんじゃないかな。 ゲームブックはページを探すのが面倒という欠点があるわけだし、本 はページをめくってオチだけを見ることが出来てしまうし、映画やTV は自分のペースで視聴することを許していない。 しかし、ゲームはそれら全ての長所を吸収することが出来るわけで、 過去に存在したものを内包していようとも、ゲームでしか表現できな い形態であることには変わりがないんじゃないかな。 過去に紙芝居的ゲームは多々あったわけなんだけど、それが全然評価 されなかったのが、「実際にそのシナリオが陳腐」だったからじゃな いかという気もしますし、当時はシナリオだけで満足するという風潮 がなかったことも一因でしょう。 シナリオ好き連中にしてみればEVEやDESIRE、ドラゴンナイト4なんか も、オススメのゲームなわけで、単純にノベル系のシステム構成をとっ ていれば満足なわけではなく、シナリオが良いものにノベル系が増えて きたという判断があるだけでしょう。 >でも大抵終ったらCGモードあるんだよね。この状況で、テキストが >本編中にCGの上に表示されてしまう事にどれだけの意味があるの >でしょう。そもそも他のものもテキスト読んでる時に絵を気にする >ものなの? それはですね、CGが「地の文」だからです。 CGで説明したことは文章にかかれていないんですよ。 「にっこりと微笑んだ」としたら、CG上の絵がにっこりと微笑んだ 絵になるんです。 挿し絵的に見せては消し見せては消ししていると、地の文がなくなっ てしまうので都合が悪い、それで背景に表示しておくわけです。 プレイヤーはCGが表示されている間は、その状態が続いていると判 断して読み進めます。 音楽も同様で、死体が発見されれば効果音が「ガーン」と出て、不気 未なBGMが流れる。BGMが変化しない限り、同じ状況であると表 現しているわけです。 既にCGやBGM,効果音はシナリオの一部として機能します。 更に凄いゲームになると、ゲームシステム自体をシナリオに取り込ん でいます。Leafの痕がソレです。これはエンディングを迎えてから次 にプレイしたときの感情変化も計算に入れています。 既に繰り返し遊ぶことが考慮されているシナリオなんです。 単純に「マルチシナリオだから何度も遊ばなければならない」という レベルではないんです。 実際問題、ここまでシナリオに凝りまくると、システムも凝らないと 出来ないし、シナリオも練り込まないと不整合だらけになってしまい ますので、挑戦するメーカーはかなり考えて作らないと駄目でしょう。 >ただ何故謎に思うのか疑問ですね。自分で言っているじゃないですか >活字中毒者が多いとは思えないって。別に楽しめればその表現方法 >なんてどうでもいいんですよ。貴方にとっては文字だけでいいかもし >れないし、私は絵がなきゃ嫌だとか絵だけあればいいって人も居る >でしょう。結局は大半の人のニーズに合わせられるだけのものは >出てるんですよね。表現上文字が前面に出てるとはいえ。 活字中毒は潜在的に多いと思うけどなぁ。 中毒患者が今までゲームには興味を持たなかっただけのことであって、 最近のノベル系ゲームで「お、ゲームもなかなかやるじゃないか」と 見直している最中なんじゃないかな。 このジャンルを突き詰めていけば、そのうち 「このまえ、うちのファミコンで徳川家康を遊んだんじゃ、やはり関ヶ 原はド迫力じゃのう」 という爺様が出てきたって不思議じゃない。 というか、俺がジジイになった頃にはこうなっていて欲しい。 老眼が進んで字が小さくて本が読めなくなっているかもしれないから ね :) -- -------------------------------------/ /---------------------------- 柴山 "弟の人" 弘 / / shiba@sainet.or.jp / / shiba@nssys.co.jp(NSS) ----------------------------------/ /-------------------------------