Path: coconuts.jaist!wnoc-tyo-news!news.u-tokyo.ac.jp!komaba!info!makino From: makino@komaba.c.u-tokyo.ac.jp (Makino) Newsgroups: fj.sci.astro Subject: Re: Nbody simulation Date: 10 Nov 94 17:32:28 Organization: College of Arts and Sciences, Univ. of Tokyo Lines: 55 Distribution: fj Message-ID: References: <39silp$dbn@isnews.is.s.u-tokyo.ac.jp> NNTP-Posting-Host: xss01.komaba.c.u-tokyo.ac.jp In-reply-to: tau@is.s.u-tokyo.ac.jp's message of 10 Nov 1994 07:38:33 GMT 東大駒場の牧野です。 In article <39silp$dbn@isnews.is.s.u-tokyo.ac.jp> tau@is.s.u-tokyo.ac.jp (TAURA Kenjiro) writes: > 東京大学情報科学科の田浦ともうします. > > 専門はコンピュータで天文に関しては全くの素人なのですが, とある事情(注 > 1)から, Nbody simulationをやっています. 非常にはずかしい質問なのですが, > そこでの悩みとして, > > いったい「何を」simulateしたらいいのか? > > というのがあるのです. つまり, 計算の方法とか, Nbodyを効率的にsimulate > できるようにするとcontributionになる, ということは知っていても, いざ走 > らせる段になると, どのような事象が観測されたらhappyなのか, わからない > わけです(ようするに, Nbodyをやってる動機が不純だからです(再び注1)). > > もっとぶっちゃけたいい方としては, > > 星の初期値(位置, 速度)をどのように設定したらいいのか? > > ということです. まさかrandomってわけにはいかないだろうし, 何が現実的, > かつ「天文の人から求められている」問題設定なのか, を御教授願いたいので > す. あのですね、こう申し上げてはみもふたもないのかもしれませんが、天文の人 は、「計算スキームを開発して欲しい」とは思っていても、「こんな計算をだ れかにやって欲しい」とはおもっていません。したがって、力学平衡にある適 当な銀河モデルを何ステップか積分して、計算時間が粒子数でどう変わるかな んてのが出れば十分です。 計算機屋さんがいじる天文N体コードといえばSPLASH benchmark suites (だっ たかな)の Barnes-Hut コードあたりかと思いますが、あれには初期条件はつ いてないんでしたっけ? > ## この本を読んで勉強しなさい, というのも非常に歓迎します. 「専用計算機によるシミュレーション」杉本大一郎編、朝倉書店 1994 にすこし書きましたので参考にしていただければと思います。これにも書いた のですが、初期条件生成や結果解析用のパッケージとして nemo というのがあっ て、 Peter Teuben teuben@astro.umd.edu にリクエストすればくれると思い ますので、それを使っていろいろ作ってみるのもよろしいかと思います。 > 注1: 並列コンピュータ上のprogramming 言語を開発しており, Nbodyはその中 > のone of 応用として位置付けられています. このへん大変興味がありますので、どんなことをやっているのか詳しく教えて いただけませんか? しかし計算機業界では N 体ははやりなんでしょうか? Supercomputing 94 の Physics application の session でも N 体ばっかりだったし、、、 牧野@東大駒場 # GRAPE-4 12 Gflops 達成