Path: coconuts.jaist!wnoc-tyo-news!spinnews!spin-hsd0-tky!inetgw.melco!meims!mspc200!newsgate.melfans.or.jp!news.tcp-net.ad.jp!niq0!newssinet!sinetnews!eclnews!news.ipc.chiba-u!news.tj.chiba-u!train.ad.jp!news.nc.u-tokyo.ac.jp!makino From: makino@chianti.c.u-tokyo.ac.jp (Jun Makino) Newsgroups: fj.soc.tech,fj.soc.environment Subject: Re: Ondanka (Re: Carbon Dioxide (Re: comparison of risks)) Message-ID: Date: 20 Jan 96 02:30:39 GMT References: <4do27a$o1b@sunglow.eds.ecip.nagoya-u.ac.jp> Distribution: fj Organization: College of Arts and Sciences, Univ. of Tokyo Lines: 42 NNTP-Posting-Host: muscat.c.u-tokyo.ac.jp In-reply-to: ikeda@ecip.nagoya-u.ac.jp's message of 19 Jan 1996 12:18:50 GMT Xref: coconuts.jaist fj.soc.tech:815 fj.soc.environment:2852 >>>>> On 19 Jan 1996 12:18:50 GMT, ikeda@ecip.nagoya-u.ac.jp (IKEDA Mikio) said: >> この手のことは10年以上前にちょっと勉強しただけで、最近の研究の進 >> 歩はフォローできていないのですが、記憶を頼りに、、、 >> >> > a) 地球が温暖化するというのは定説ですか。 >> >> CO2が増えれば温暖化するというのは定説といっていいと思います。 > 私も 15 年! も前に太陽エネルギー推進に関する本に、このまま人類のエネル > ギー消費が増大すれば、排熱だけでも温暖化が相当進むという予測がでていま > したが、現在の研究ではどうなっているのでしょうか? これは、研究の進歩がどうこうというより、「このまま人類のエネルギー 消費が増大すれば」という仮定で具体的にどういうことを意味している かに依存する話です。1980年頃の評価では、第一次石油ショック後のエ ネルギー消費の伸びの鈍化を、政治的要因による一時的なものと想定し、 それ以前の伸び率で外挿することが多かったように思います。例えば年 率5%とすれば15年で2倍、150年で1000倍(!)ですから、この場合はも ちろん100-200年先には排熱が太陽からのエネルギーと同程度になります。 しかし、もちろん、これは、これだけのエネルギーを生産/消費する方 法があればの話なので、意味がある予測かどうかはかなり疑問ですね。 ただし、上の話は「地球全体」で平均すればの話で、局地的には(例え ば「関東平野」とかを考えれば)排熱がすでに太陽エネルギーに比べて 無視できない程度であり、局地的気候に影響を与えているものと考えら れます。以下、簡単にオーダーを見積もって見ましょう。 太陽からの総輻射に対し、人類が使っているエネルギーは1/10^4 くらい ですが、その少なくとも10%程度を日本で使っていて、さらに控え目にみ てもその30%程度が関東平野内で使われているでしょう。つまり、関東平 野内で、地球に入ってくるエネルギー全体の3/10^6程度が生産されてい るわけです(もう数倍はあるかもしれない)。 関東平野の面積を10000km^2と見積もると、これは地球の表面積の4/10^4 程度なので、緯度による補正を無視すれば関東平野では人為排熱が太陽 エネルギーの1%程度ということになります。(私が計算間違いをしてな ければ、、、)「関東平野」を「東京23区」にすればこの数字は10倍く らいにはなるでしょう。 牧野@東大駒場