Path: coconuts.jaist!wnoc-tyo-news!news.nc.u-tokyo.ac.jp!makino From: makino@chianti.c.u-tokyo.ac.jp (Jun Makino) Newsgroups: fj.comp.parallel Subject: Re: Cho-Sairyudo (was Re: parallel) Date: 01 May 1996 17:20:28 GMT Organization: College of Arts and Sciences, Univ. of Tokyo Lines: 74 Distribution: fj Message-ID: References: <4liggi$t6m@Faramir.isl.rdc.toshiba.co.jp> <4liopl$2q2@isnews.is.s.u-tokyo.ac.jp> <4lkphc$qm0@Faramir.isl.rdc.toshiba.co.jp> <4lmtq8$1ma@isnews.is.s.u-tokyo.ac.jp> <4m58am$5u7@isnews.is.s.u-tokyo.ac.jp> <4m7cv4$kc8@isnews.is.s.u-tokyo.ac.jp> NNTP-Posting-Host: muscat.c.u-tokyo.ac.jp In-reply-to: hiraki@is.s.u-tokyo.ac.jp's message of 1 May 1996 10:04:19 GMT >>>>> On 1 May 1996 10:04:19 GMT, hiraki@is.s.u-tokyo.ac.jp (HIRAKI Kei) said: > 私が問題にしていることは、いわゆる並列度と処理装置台数の比が比較的低い > 所で使うため、現在の並列計算機では速度が出ず使ってもしようがないと思っ > ているが、この比が小さい状況でも性能低下をしない計算機が登場すればユー > ザの多数派になる、ということはないということです。 そのように平木先生がお考えになっているということは了解しています、 が、そのように根拠はどういうものでしょうか。例えば過去および現在 のNSFなり日本の大学なりのコンピュータセンターのユーザのほとんどは (利用時間ベースでみても)「並列度と処理装置台数の比が比較的低い」 ということになると思います。 > 勿論性能低下を防止す > るためのコストが僅少でしたら全てのユーザのためになるのですから、当然や > るべきですが。 もちろんコストが莫大であればやってもしょうがないですね。これは前 にも書きましたが私もそう思います。 > もし多数派になるという力強いお言葉(と予算の裏付け)があ > ればその方向へ全力を注ぐ覚悟はいつでも出来ています。 言葉くらいならいくらでも出しますが予算は、、、 > |良くわからないのですが平木先生のお考えでは、通信オーバーヘッドが > |大きいのは > | > |a)ソフトウェアのせい > |b) 物理的限界のせい > | > |の2つの場合しかないということですか?そうだとすると「現在実現さ > |れているハードウェアはいかなるアプリケーションが必要とするコミュ > |ニケーションにたいしても物理的限界に近い性能をだす」というとても > |非現実的な仮定がはいっているようにみえるのですが、なにか思い違い > |をしていますでしょうか? > 私は基本的限界はこの2種であり、その中間に無数の設計的要素があると考え > ています。しかも設計的にかなり未開発な状況にあります。上記言明で、物理 > 的限界を実際に設計の枠組の中で与えられる、と限定すればそれほど非現実的 > 仮定とは思えません。 すみません、おっしゃっていることがよくわからないのですが、「設計 的にかなり未開発な状況」というのは「ハードウェアはもう少しうまく 作る方法があるかもしれない」ということでしょうか。そういうことで したらまあそうかもしれないとは私も思います。 「物理的限界を実際に設計の枠組の中で与えられる、と限定する」とい うのは私の貧弱な日本語能力では理解困難なのですが、 物理的限界という言葉を、「理論上の物理的限界」という意味では なく実際に設計/実現されたもの、ないしは現在知られている方法 で設計/実現もできるものの限界というふうに解釈することにする というような意味でしょうか。「実際に設計/実現されたもの」という ことであれば、上の言明は同義反復であって実際的に意味がある主張で はないですね。この場合には平木先生は「現在あるハードで速く解けな いのは解き方が悪い」と主張されていることになります。もちろん、そ れが本意であるというのであればそれはそれでいいのですが。 「実際に設計/実現できるもの」という場合には、とりあえず現在実現 されているさまざまなハードウェアがすべてのアプリケーションに対し て同じように限界に近い性能を出すわけではない以上、どれかひとつの ハードウェアについて、それがほとんどすべてのアプリケーションに対 してほかのどの可能なハードウェアよりも優れていて、さらにそれのコ ミュニケーションのためのハードウェアコストが大きくないということ を示していただかなければ受け入れ難いです。 どちらの解釈もなっとくできるものではないので、なにか私が思い違い しているのだとおもうのですが、、、 牧野@東大駒場