Path: coconuts.jaist!wnoc-tyo-news!newsbase.nisiq.net!ask.or.jp!news3-tokyonet!tokyonet.ad.jp!tokyonet.ad.jp!tdi-extnews!wnoc-kyo-news!hakozaki.karrn!hakata!kudpc!kuis-news!s2000!beauty!clair.noc.fujita-hu.ac.jp!fame.fujita-hu.ac.jp!chiba-ns!news.chiba-u.ac.jp!eclnews!sinetnews!news.nacsis.ac.jp!alps!cryst!escargot!t-server!news.nc.u-tokyo.ac.jp!makino From: makino@chianti.c.u-tokyo.ac.jp (Jun Makino) Newsgroups: fj.sci.philosophy,fj.sci.physics Subject: Re: Setumei (Re: The world is a screen) Date: 12 Sep 1996 11:41:37 GMT Organization: College of Arts and Sciences, Univ. of Tokyo Lines: 94 Distribution: world Message-ID: References: NNTP-Posting-Host: kaiji.c.u-tokyo.ac.jp In-reply-to: kuroki@math.tohoku.ac.jp's message of 12 Sep 1996 00:33:08 GMT Xref: coconuts.jaist fj.sci.philosophy:885 fj.sci.physics:3755 >>>>> On 12 Sep 1996 00:33:08 GMT, kuroki@math.tohoku.ac.jp (Kuroki Gen) said: > 黒木です。 > 書き掛けであると言っていた牧野さんへの回答を完成させたので投稿します。 > In article > makino@chianti.c.u-tokyo.ac.jp (Jun Makino) writes: > |ここで想定したのは、黒木さんが「単なる誤解や無知」であるとされた、 > |上の「そうでしょうか」の直前にあった黒木さんのあげた例です。具体 > |的には、 > | > |> 例えば、「CTスキャンのノイズを腫瘍と誤診されそうになったという経験談」 > |> や坂口さんが「初めて固体電子論を習ったとき」の話は、無知もしくは誤解が > |> 理解を妨げてしまった場合の話ですよね? > | > |のところです。 > |.... > |......................... とりあえず、坂口さんは「怪物」の例と > |してあげたものと、黒木さんは単なる誤解や無知であって怪物ではな > |いと断言されたのですから、これらの例については黒木さんは区別した > |のではないのですか? > 私が、もしも「…ですよね?」ではなく「…である。」と述べたならば断言し > たことになるのでしょうが、実際にはそうではありません。私の「…ですよね?」 > という表現によって、私が「…」は正しいと考えていることはもちろん明らか > ですが、しかし、その表現の仕方によって、それを私は断言できる類の主張で > あるとはみなしてなく、議論の余地があるものと考えていることも明らかでしょう。 ふむふむ、そうですか。 > この2つの“無知”や“誤解”に共通していることは、我々が通常考えるよう > な常識に従って慎重に振る舞えばかなりの程度で防ぎ得るものです。以上では > 2つの解釈についてのみ説明しましたが、私の思い付く限りの常識的な解釈の > もとでも同様であると考えられました。 あれ、これは「断言」ではないのですか?それとも、前のポストでは断 言しなかったが今回は断言したということなのですか? 念のために、もとの、黒木さんが、今回、「議論の余地があるものと考 えていることも明らかでしょう。」と書かれた部分をもう一度引用しま すと、 > さて、(1)については「理解を妨げる可能性がある」というような坂口さんの > 説明は何度も見ているのですが、「可能性」の話ではなくて実際にそうなった > 例を挙げている場面を見たことがありません。 > もしも、単なる無知や誤解が理解を妨げる場合をも(1)の実例として含めてし > まうなら、実例を挙げていることになるでしょうが、坂口さんはそのような主 > 張をしたいのではないでしょう。 > 例えば、「CTスキャンのノイズを腫瘍と誤診されそうになったという経験談」 > や坂口さんが「初めて固体電子論を習ったとき」の話は、無知もしくは誤解が > 理解を妨げてしまった場合の話ですよね? とお書きになっているのですが、、、もしも、本当に、「議論の余地が あるものと考えてい」たのだとすると、黒木さんは自分が議論の余地が あるものと考えていることを根拠に、「見たことがありません。」とい 主張されたということになってしまうのですが、そういう理解でよろし いのでしょうか。 > 数百年前の科学がどのようなものであったかを理解したいと考える人は、その > 当時の科学は現在の科学とは大きく異なったものであるということを覚悟しな > ければいけません。したがって、当時の人達の現在視点から見て変則的な振る > 舞いを説明するときには、それが単なる誤解や無知であるとみなすことは避け > なければいけません。このようなことは、より一般に、自分達と全く異なる他 > の文化を理解したいと考える人にとっては常識的なことでしょう。 > さて、この常識を単純に上で述べたCTスキャンの話に単純に適用して良いので > しょうか?もちろん、私の解答はいいえです。なぜなら、CTスキャンの話は我々 > の常識範囲内の話題であり、自分達と全く異なる可能性のある他の文化の話で > はないからです。 さて、ここで、黒木さんは、「CTスキャンの話は我々の常識範囲内の話 題であり」と断言されているわけですが(ここは「断言」でいいでしょ うか?)、もしも黒木さんがCTスキャンの専門家であるとか、ある程度 診断法について勉強したことがあるとかいうのでないかぎり、この黒木 さんの言明が単なる無知や誤解にもとづくものでないかどうかはなかな か判断が難しいのではないかと思います。 正直いって、黒木さんの、実験とか測定についての「常識」と、私の 「常識」が同じものであるとは到底思えないのです。 まあ、だからこそ、坂口さんには坂口さん自身の専門に近いところから 例を出して欲しいとも思います。 が、黒木さんの、「すぐに具体例をあげられなければ撤回しなさい」と いうようにも見える態度は性急にすぎ、議論の発展を妨げかねないよう な気がしたのでちょっとしつこく文句をつけたのです。しかし、すでに 元の議論はあらぬ方にいってしまったような気もするので、それでも黒 木さんが撤回要求を続けるというのであればこれ以上その邪魔はしない ことにします。 牧野@東大駒場