Path: coconuts.jaist!wnoc-tyo-news!etlnews.etl.go.jp!etlinn.etl.go.jp!etl.go.jp!trc.rwcp!rwc-tyo!news.iij.ad.jp!news.sun.co.jp!sunj-gate.Japan.Sun.COM!news2me.EBay.Sun.COM!venus.sun.com!cs.utexas.edu!howland.erols.net!newsxfer2.itd.umich.edu!oleane!jussieu.fr!rain.fr!news.sprintlink.net!news-dc-9.sprintlink.net!news.gdbnet.ad.jp!sinetnews!news.nacsis.ac.jp!alps!cryst!escargot!t-server!news.nc.u-tokyo.ac.jp!makino From: makino@chianti.c.u-tokyo.ac.jp (Jun Makino) Newsgroups: fj.sci.philosophy Subject: Re: Setumei (Re: The world is a screen) Followup-To: fj.sci.philosophy Date: 03 Sep 1996 03:26:06 GMT Organization: College of Arts and Sciences, Univ. of Tokyo Lines: 87 Distribution: world Message-ID: References: <50e5du$i1f@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> NNTP-Posting-Host: muscat.c.u-tokyo.ac.jp In-reply-to: kuroki@math.tohoku.ac.jp's message of 02 Sep 1996 13:54:15 GMT >>>>> On 02 Sep 1996 13:54:15 GMT, kuroki@math.tohoku.ac.jp (Kuroki Gen) said: > 黒木です。 > 坂口さんが話を脱線させたいのなら、つきあいましょう。(もとの文脈から完 > 全に離れた意味での別の「説明」に関する議論になりつつありますね。(^^;)) > In article <50e5du$i1f@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> > c54262@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp (sakaguchi fuminori) writes: > | > |黒木様。議論の目的は一体何ですか。 > お互いに相手の言っていることを理解することが、第一目標でしょう。さらに、 > 自分一人では思い付かないような意外な発見があれば、なお嬉しいと私は考え > ております。 うーん、ほんとうに理解することが第一目標なのでしたら、黒木さんの 議論のしかたがもっとも適当なものとは思えないのですが、、、 > しかし、質問を全て無視するという坂口さんの不可思議な抵抗にあったので、 > 一体これはなんなんだと、なおさら興味を深め、何度も質問を繰り返したので > す。 (微妙に言いまわしを変えて、より穏当なことを言っていたかのような発 > 言をする点にも興味を魅かれました。) 押川さんも(ちなみに私も)ほとんど同じ疑問を持っていたということ であるとすると(これは私もそう思いますが)、坂口さんと押川さんの やり取りがある程度まで黒木さんの質問にも答えるものになっているの ではないかと想像するのですが、そのへんはどうでしょう。あれは答え になっていないというのが黒木さんの答であるとすれば、「質問を全て 無視するという坂口さんの不可思議な抵抗」という発言はちょっとどん なものかと思います。 > さて、それでは、現実の科学研究を観察することによって得られた疑問や批判 > が一体なんなのか、このことをはっきりさせることは、坂口さんが自分の主張 > を他の人達に理解してもらうために有益だと私は考えました。 (しかし、質問 > が何度も無視されるにつれて、実はまともなネタを一つも持ってないのではな > いかという疑いを深めています。疑いが確信に変わったら、この議論からは手 > を引きます。) 坂口さんが「まともなネタを持っている」かどうかは私にもわからない のですが、持っていたとしてそれを黒木さんに理解できるように説明で きるかどうかはさらに疑問ではないでしょうか。例えば以下のようなも のを実例にあげたとして(念のためにいっておきますが、「あげたとし て」という仮定の話です。実際にこれらが「怪物であり理解を妨げてい る」実例だといっているわけではありません。) ・CDM ・MDM ・βモデル ・宇宙原理 ・H=50km 説 ・H=100km 説 ・ダークマター ・クーリングフロー ・(標準)元素合成 ・グレートアトラクター ・(標準)インフレーション このうちどれか一つでも「理解を妨げている」かどうかを判断するため には、現在の標準的な宇宙論だけでなく、過去数十年(少なくとも)の 宇宙論の発展の歴史を表面的にではなくたどる必要があるでしょう。 例えば92年にバークレーであった COBE の研究会で、 MDM を仮定した計 算結果を発表した Marc Davis の弟子に向かって Avi Dekel が "it's ugly!" と叫んだからといって(これは実話)、 CDM が「理解を妨げて いる」という証拠にはなりませんが、そういうことがあるということを 知らなければ CDM が現在の宇宙論で果たしている役割は本当には理解で きないでしょう。だいたい、 Marc Davis や Avi Dekel がどういう人 かってのも知らないといけない。 で、そんなのは啓蒙書とかレビュー論文に書いてあるってもんでもない し、どうやって他の分野の人に説明するかっていうと結構途方にくれま す。 坂口さんは上のような困難を避けるためにわりと一般的な例を持ち出さ れたのではないかという気もします。 まあそれはそれとして、 > 自分がしてしまった他人に対する批判的な主張の内容を、説明も撤回もしない > 坂口さんの態度の方こそ理不尽なものです。 「説明も撤回もしない」と黒木さんがおっしゃっているのは、単に「黒 木さんは坂口さんの説明を説明と認めない」というだけにも見えるので すが、そうでもないでしょうか。 牧野@東大駒場