Path: coconuts.jaist!wnoc-tyo-news!news.nc.u-tokyo.ac.jp!makino From: makino@chianti.c.u-tokyo.ac.jp (Jun Makino) Newsgroups: fj.sci.physics Subject: Re: Model and Language (Re: spin) Date: 17 Jan 1997 00:35:43 GMT Organization: College of Arts and Sciences, Univ. of Tokyo Lines: 55 Message-ID: References: <5bcikp$a4n@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> <10072.853151316@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp> <5bfenu$o82$1@icpc05.icpc.fukui-u.ac.jp> <32DC3962.4822@meshnet.or.jp> <5bhn18$h1t@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> <5bhr4e$k0u@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> <32DD7C0A.76A2@meshnet.or.jp> <5bkiph$ju3$1@icpc05.icpc.fukui-u.ac.jp> <32DECC42.2F17@meshnet.or.jp> NNTP-Posting-Host: muscat.c.u-tokyo.ac.jp In-reply-to: Itoh Wataru's message of Fri, 17 Jan 1997 00:48:02 +0000 >>>>> On Fri, 17 Jan 1997 00:48:02 +0000, Itoh Wataru said: >> もう少し数学的に言うと、対象となる素粒子に対応する >> ヒルベルト空間を規定しないで、(その空間上や、あるいは、 >> その空間と他の空間とのテンソル積で表わされるより大きな空間上の) >> 作用素測度の組(測定に対応)を、どうして定義できますか? > 電球の例で説明すると、要するに加熱した金属の中から電荷を帯びた粒子が > 出てくることがわかったのでそれを電子と呼ぶことにしただけのことです。 > このように、電子の存在を確認するプロセスには場の量子論の知識も量子 > 力学の知識もなにも使っていません。数学の知識も必要ありません。正確な > 「定義」とかは後から作ったものです。 伊藤さんは、クォークとか超対称性粒子の存在の確認にも「場の量子論 の知識も量子力学の知識もなにも使っていません。数学の知識も必要あ りません」とお考えなのでしょうか。それとも、電子は実在だけれども クォークとか超対称性粒子はそうではないとお考えなのでしょうか。そ れともなにかもっと別の考え方をもっていらっしゃるのでしょうか。 > では、それを「記述言語」などと呼ぶのは全く不適切です。また、動物が > 言語と言えるようなシンボル体系を持てるかどうかについて、チンパンジ > ーによる実験がありますが(立花隆「サル学の現在」文春文庫191ペー > ジ)それによるとチンパンジーは一般のサルとは違って訓練によって少し > は単語を覚えることができるようです。それにはかなりの訓練が必要であ > り、また個体差が非常に大きいようです。人間にもっとも近いチンパンジ > ーでさえこの程度なのですから、犬や猫やネズミが「シンボル体系」とし > ての言語を持っていると考えるのはほとんど不可能です。 例えばの話ですが、英語しかわからないひとが 日本人は一般のサルとは違って訓練によって少しは英単語を覚えること ができるようです。それにはかなりの訓練が必要であり、また個体差が 非常に大きいようです。 なんて考えてたらちょっといやですね。たしかに、かなりの訓練は必要 だし個体差もあるんですが。 > は素朴実在論や唯物論がそう見えるのかもしれません。つまり、これは問題設定 > のしかた自体が非科学的であり、最初に私が言ったように、カレーとラーメンの > どちらが旨いか程度の好みの問題でしかないのです。 これはまあ僕も結構そう思わなくはないのですが、 > 誤解を招かないように言っておきますと、私はここで素朴実在論や唯物論を主張 > するつもりはありません。 ということでしたら、 > ばかばかしい。この例で言えば、少なくともその泥棒 > は素朴実在論的に存在していると考えざると得ない。 というのは、なにかを主張なさっているわけではないということなので しょうか。 牧野@東大駒場