Path: coconuts.jaist!wnoc-tyo-news!news.nc.u-tokyo.ac.jp!news.t.u-tokyo.ac.jp!mech.t.u-tokyo.ac.jp!is.s.u-tokyo!zion.phys.s.u-tokyo.ac.jp!geoph!news.ms!komaba!news.c.u-tokyo.ac.jp!news.c.u-tokyo.ac.jp!makino From: makino@kaiji.c.u-tokyo.ac.jp (Jun Makino) Newsgroups: fj.soc.pseudo-science Subject: Re: Kubota Takashi & Gotou Manabu (Re: konnno kennichi) Date: 27 Nov 1997 09:49:14 GMT Organization: College of Arts and Sciences, Univ. of Tokyo Lines: 58 Message-ID: References: <64jt3n$e30@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> <64n97s$5m3@www.tuat.ac.jp> <64o9h2$2kt@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> <64qsh7$hi7$1@paris.isaslan1.isas.ac.jp> <64r0i4$jpu@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> <64roff$rfq@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> <64rqvd$1nr@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> <64u8bl$2fe@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> <6502ol$mlv@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp> NNTP-Posting-Host: kaiji.c.u-tokyo.ac.jp In-reply-to: nono@frank.riken.go.jp's message of 27 Nov 1997 07:29:06 GMT Xref: coconuts.jaist fj.soc.pseudo-science:3066 >>>>> On 27 Nov 1997 07:29:06 GMT, nono@frank.riken.go.jp (Yoshihiko NONOMURA) said: > 「自説」って....「作業仮説」が議論を経て修正されていく > プロセスの見本では?これは、「科学者」に限ったものでも > ないと思うし。「学者」くらいならわからないでもないけど。 だれかなにか修正したんですか? >> ちなみに、エポックメーキングな実験というと、 >> 例えばどんなものでしょう? > 例えば超伝導。発見当初から、実験的に議論の余地のない現象 > だったし、発見から微視的理論が出るまで50年近くかかったし、 > 発見時(たしか1911)には、量子力学すら提唱されていなかった。 ふむ、「余地がなかったかどうか」ってどうやってわかるんですか? あ、それから、高温超伝導は議論の余地がない実験とはいい難かったと お考えのようですが、ということは高温超伝導はエポックメーキングな ものではないということですか?それとも、上のはある特定の実験がエ ポックメーキングである場合のことだけで、いろいろ出てきて段々信用 されるようになったものは含まないということでしょうか? また、多くの場合に、「エポックメーキングな実験」と見えるのは後に なって歴史を再構成するからで、実際に単一の実験がエポックメーキン グだとすぐに理解されるのは非常に稀なことではないかと思うのですが、 どうでしょうか? > 「従来の研究は間違っていたのではないか?」と考えるのは、 > それと矛盾するデータが出た時の話で、ある実験を説明する > ためにある仮説を立てると、従来の研究とは矛盾することが > 明らかな場合は、その矛盾を解消する(か、少なくとも「こう > いう矛盾が生じるので、誰か確認実験をして下さい」と論文 > に明記する)努力をしないのは、*科学的方法*ではないと > 思う。*虚心に見る*対象は、「目の前の実験」だけでは > なく、「科学の歴史すべて」も含んでいるのは自明の前提 > だと思っていましたが.... なるほど、実験科学者たるもの「科学の歴史すべて」が見えてないとい けないということですね。またなかなか特異な科学観ですね。 > 上記で私が言いたかったのは、牧野さんの言うところの > 「多くの場合」というのは、「測定精度ぎりぎりの確認 > 実験」を指していて、「エポックメーキングな実験」の > ことではないということ。これでよろしいでしょうか? 高温超伝導とか、高エネルギー物理でのあらゆる実験とか、近代天文学 におけるほとんどあらゆる発見、例えばペンジアスとウィルソンによる 3K 輻射の発見とか、パルサーの発見とか、カミオカンデによる1987A か らのニュートリノの検出とか、太陽ニュートリノの理論からの大きなず れの発見とかはすべからく「エポックメーキングな実験」ではないと、 こうおっしゃるのでしょうか?そういう科学観をお持ちであるというこ とならそれで結構ですが、やっぱり、ちょっと珍しいものの見方のよう な気もします。 あ、関係ないですが、方程式がわからなくてもカオスだってわかるとい う話はどうなりました? 牧野@東大駒場