Path: coconuts.jaist!wnoc-tyo-news!newsfeed.btnis.ad.jp!np0.iij.ad.jp!news.iij.ad.jp!news.trc!usenet@fs2.trc.rwcp.or.jp From: onizuka@mpapia.trc.rwcp.or.jp (Kentaro ONIZUKA) Newsgroups: fj.rec.games.video.home.saturn,fj.rec.games.video.characters,fj.rec.games.video.home Subject: Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCOTZOLCROSSxNVyRKJTIhPCVgGyhC?= Date: 16 Apr 1998 20:29:49 +0900 Organization: RWCP Tsukuba Reserch Center Lines: 141 Sender: onizuka@mpapia.trc.rwcp.or.jp Message-ID: References: <6gd71f$t8e$1@pear.nssys.co.jp> NNTP-Posting-Host: pdappc1.trc.rwcp.or.jp Mime-Version: 1.0 (generated by tm-edit 7.35) Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP In-reply-to: iizuka@comp.metro-u.ac.jp's message of Wed, 15 Apr 1998 12:42:09 +0900 X-Newsreader: Gnus v5.0.13 Xref: coconuts.jaist fj.rec.games.video.home.saturn:16668 fj.rec.games.video.characters:996 fj.rec.games.video.home:19529 In article iizuka@comp.metro-u.ac.jp (iizuka-akimitu) writes: >「攻略」も「エンディングを一度見ると終わってしまう」のも、 > 単なるフラグ立てになってしまう。設定されたフラグを追っかける。 > つまりストーリー重視の弊害だと思うけどなぁ。(^^;) そうでもないっす。 気にいった映画、気にいった小説はなんどもなんども見ます。 たとえば、「トップをねらえ!」は30回くらい見ているし。 ただ、一つ言えるのは、一般にゲームは、ストーリーを進めるのに、苦労が必 要です。小説や映画は、とにかく見ていたり、読み進めれば、かならず用意さ れたエンディングに至りますが、ゲームの場合、とりあえず、ある程度考えて、 盤面クリアとか、「正しい選択肢」で、ゲームオーバーにならないようにする、、っ てことをしないと、望みのエンディングにはならない場合が多いですね。 一本道シナリオのゲームであっても、普通、途中の戦闘で敗退したり、あるい は、なんらかの選択のしかたを間違えると、ゲームオーバーになることは十分 あるわけで。 で、こういう「苦労」してストーリーを見せるという方法ですと、「トップを ねらえ!」を30回見るのと(一回が3時間かかりますね)、3時間でプレイ できるゲームを30回やるのと、どっちが楽かというと、やっぱり映画などを 見たり、小説読むほうが楽。 で、人間「楽なほうにながれる」としたら、ゲームは、いくらシナリオがよく て、ストーリーが良くても、そのストーリーやシナリオを追いかけるだけのた めに、苦労してゲームをする気になるか、という点はあると思います。 その意味で、ゲームのシナリオは、普通の小説や映画にくらべて、遥かに「面 白い必要」があり、そうでないと、なんどもプレイすることはないと思います。 ところが、実際どうかというと、多くのゲームの「作家さん作り込みのストー リー」が本当に映画や小説にしたときに十分面白いか、というとそこまでのレ ベルになっていないものが多いんじゃあないかとすら思える。 日本では、宇宙戦艦ヤマト以来、シリーズもののアニメなどですら、RPG的な 要素をストーリーに入れ込んでいるものが多く、ヤマトなどは、毎週のエピソー ドごとに、敵との戦闘があって、「それをクリアした」ということで次の週の 放送が見られるようになっています。 最近では、ウテナなんかもそうだし、CCさくらも基本はそうですね。 #エヴァンゲリオンはちょっと違う気がするが、、。 で、こういうシリーズ構成の連続テレビアニメはかなり多いから、そういう意 味では、テレビシリーズのアニメとゲームのシナリオは基本的に同じようなも のが使えることになりますね。まあ、そういうメディアミックス作品が必ずし も面白いとは思えないんですが。 > うーん、少し違うと思うんですよね。 > たとえば小説では、ストーリーの他に構成、文章表現、キャラクタ >ー、なんて要素があります。でも圧倒的にストーリーの要素が強い。 > 逆に言えば面白くするポイントはストーリーにあるわけです。 そりゃあまあ、そうです。一般に、名作なストーリーは、ダイジェストされた り、子ども向けにされたりして、文章全体を書き換えても、結構いけるもので すからね。 > 映画はさらに画面構成や、演出なんてものが増えるけど、やっぱり >ストーリーの占める割合はとっても多い。面白くするポイントは依然 >としてストーリーにあるわけです。 そうですね。まあ、映画になると映像の取り方自身がいろいろ言われることが 多く、名作のストーリーでも映画化の段階で潰れるものも多いし。 > それではゲームの構成要素もストーリーの要素が重いのか? > 面白くするポイントはストーリーにあるのか? > 私は小説や映画とは、まったく違うジャンルにゲームが属する気が >しますけどねぇ。 そこは、飯塚さんの印象ではないかと思いますね。 もっとも、ストーリーというのがなんなのか、そこが一つ疑問があります。 たとえば、将棋の場合、コマの動きそのものの時系列が一つのストーリーを生 み出します。ドラマがありますね。 最近、「虜2」などをふらっとやったりしますが、エンディングはどうであれ、 途中途中のやりかたで、いろいろなドラマが生まれます。「ああ、このままだ と死ぬぞ、なんとかしよう」みたいな感じで、いろいろ考えて、自分自身でド ラマやストーリーを生成している感じがしますね。 #まあ、たんに、パラメータからそういうのを読みとっているわけですが、、。 そういう意味で、おそらく、飯塚さんがおっしゃりたいのは、「作家による作 り込みのストーリー」というものが果たして、ゲームで重要な要素か?という 話になるかと思います。 で、さっきも書いたように、本当にゲームの「作家作り込みのストーリー」が 古典となるような小説や映画と同程度に面白いかというと、そうでもないんじゃ あないかと思えるんですよ。しょぼいストーリーだけれど、他の部分、つまり ゲームがあるから楽しめるようなものが多い。 その意味で、「痕」や「ToHeart」などは、小説のレベルで言うと、「もう一 歩で本当の文学」というところにいっているのではないかと思いました(まだ まだっていう気はするけれど)。っていうのは、「痕」については、なんどか のプレイのあと、攻略本見ながら全シナリオを読んでいて、読んでいる過程で 楽しかったからです。しかもなんどもやったし。 ゲームにストーリーがつき始めてからの時代がまだまだ浅いですよね。ゲーム シナリオ作家というのが十分に育っていないんじゃあないですか。面白いとい えるシナリオ書いているのは、実際に数人とかのレベルでしょ。小説や映画な どなら、二桁くらい多いと思うんですよ。 > ゲームで飽きさせない方法は、なんのことはないプレイヤーに「思 >考させる」ことだと思いますよ。攻略がなくても「考えれば解ける」。 > プレイヤーの発想で解法が広がれば、飽きることは少ないと思いま >すね。 ううむ、私はあんまり攻略本でやるのは好きじゃあないんで、たいがいの場合 は、攻略は、あんまり知らないで、できるだけやって、どうしてもわかんない ときは、攻略を聞いたり、本を買ったりしますが、むしろ、私の場合、一通り ゲームで楽しんでから攻略本を買って、「ああ、まだこんな設定もあったのか」 と思うことのほうが多いですから、なんともいえません。 たいがいのゲームは(アドベンチャー系などでも)、考えれば攻略本なしでも、 なんとかなるようにできていると思います。 ただ、短気な人が多いから、、。 考えてみれば、「トップをねらえ!」は30回(くらい)見たけれど、「慟哭 そして…」も結局20回プレイして、攻略本手にしたときは、「ああ、全部知っ ている」状態だったし。「トップをねらえ!」を20回くらい見たあとで、CD 付録の辞典をみて、「ああ、そうだったのかぁ」という発見もあったし。ゲー ムも小説や映画と基本的には同じかなあと思ったりします。 > サクラ2は今友人がやってます。 > どうもこのシリーズって、シミュレーションがヤワいんです >よねぇ。もっと歯応えがあると、パワードールな人々が入って >来やすいんですが。 ううむ、その「ヤワい」という表現がなんとも。 私としては、タクティカルゲームの場合、ラスボス戦が、味方みんなで敵のラ スボスをタコ殴りするしかないっていうあたりが不満です。それに、サクラ2 については、最後がストーリーもなんもない状態で、ただひたすら、繰り返し 繰り返しラスボスとの戦闘が行なわれて、しかも、敵一人タコ殴り以外がないっ ていうのも、今回のサクラ2の問題です。 ただ、タクティカルゲーム自体は、かなり面白いと思います。難易度も変えら れるらしいし(まだやってないけれど)。 まあ、その、こういうのってタクティカルアドベンチャーの宿命なのかしらん。 鬼塚