Path: galaxy.trc.rwcp.or.jp!titcca!ccut!ascgw!flab!ichikawa From: ichikawa@flab.fujitsu.junet (I.Ichikawa) Newsgroups: fj.mail Subject: Address specification in JUNET Keywords: Junet no tebiki(DOUBLE POST) Message-ID: Date: 28 Jul 87 00:00:00 GMT Reply-To: ichikawa@flab.fujitsu.JUNET (I.Ichikawa) Distribution: fj Lines: 176 Xref: galaxy.trc.rwcp.or.jp fj.mail:97 X-originally-archived-at: http://galaxy.rwcp.or.jp/text/cgi-bin/newsarticle2?ng=fj.mail&nb=97&hd=a X-reformat-date: Mon, 18 Oct 2004 15:18:22 +0900 X-reformat-comment: Tabs were expanded into 4 column tabstops by the Galaxy's archiver. See http://katsu.watanabe.name/ancientfj/galaxy-format.html for more info. 現在JUNETで使われている,6.2Jアドレス記述/解釈規則 に関する文書です. ただし,まだ6.2Jになっていない所も若干ありますから御注意 願います.そして,海外宛の場合については,必ずしも現状とは異 なりますが,アドレスについての参考として見てください.これは, 海外から来る場合もそうです.東大経由,KDD経由,その他経由 によりアドレスの表記が変化しますが,基本的な点についてはこの とうりだと思ってください. 個々の例については,慎重に記述し,迷子を出さないようにしま しょう.テストせずにいきなり大きいサイズを送るようなことは やめましょう.ノウハウをもよりの経験者に聞くようにしましょ う.そのような場合でも,こうしたアドレス指定については理解 しておいた方がよいと思います. さらに,より新しい6.3が現在開発中です. ichikawa@flab.fujitsuJun 23 1987 -------------------------------------------------------------------- Date: Tue, 24 Feb 87 12:01:27 jst From: jun@zappa.cc.titech.junet (Jun Murai) Subject: JUNET のアドレス指定について From: 田中 啓介、村井 純、加藤 朗、篠田 陽一 概 要 JUNET は階層的なドメインの概念に基づいた名前 指定法を採用しており、すでに 4.9, 6.1 と二つのバー ジョンのsendmail 用のルール生成系を用いてきた。 JUNET の国際的な位置づけを考え、特に CSNET などの 海外ネットワークとのメッセージ交換の便を考慮し、ア ドレス解析ルールを改良し、バージョン 6.2 のルール 生成系をリリースすることになった。ここでは、この新 しい解析ルールにおけるアドレスの指定方法、及びその 解析の概要を解説する。なお、本文は純粋に技術的な側 面について述べたものであり、JUNET 以外のネットワー クへのメッセージについては、課金などの問題があり、 だれでもそのリンクを用いてメッセージを送信してよい ということではないことに注意されたい。 1. 基本形 JUNETの名前指定において、'@' を基本演算子として用いる。 その基本形は以下の通りである。 @ ここで、 の部分は、階層的なドメイン構造による名 前であり、JUNET 内での宛先となるシステムを一意に決定する。 の部分は、目的のドメインに到達するまではなんら の解釈も行われず、 で指定されるドメインの名前解 決担当システムが、その解釈を行う。 この基本形におけるもっとも簡単な名前の例は以下のもので ある。 user@dom 以下、user はユーザ名、dom はドメイン名、sys はシステ ム名、net はネットワーク名をそれぞれ表現する一般的なシ ンボルとする。 2. 基本形の拡張 JUNETとゲートウェイによって接続された他のネットワーク、 あるいはsendmail を持たないシステム上のユーザを宛先とする場 合、先に示した の部分が拡張される。即ち、バージ ョン6.2のルールにおいて の部分の表記に使用可能な 文字は以下に示すものである。 ・ ユーザ名、システム名、ドメイン名、ネットワーク名等の 名前識別用の文字列(英数字及び '-', '+', '_' からな る) ・ UUCPベースのアドレス指定用の特殊文字'!' ・ ドメインベースのアドレス指定用の特殊文字'%'および'.' ・ その他、対象ネットワークでのアドレス指定用の特殊文字 以上の文字を使用した場合のアドレスの例を以下に示す。 1) sys!user@dom.junet ドメイン "dom.junet" における担当システムまでメッセ ージが転送された後、そのシステムによって "sys!user" なるアドレスとして解釈される。この場合は UUCP 形式で あるため、"sys" なるシステムの "user" に対してメッセ ージが転送される。 2) user%dom_A.net@dom_B.junet "dom_B.junet" において "user@dom_A.net" へのメッセー ジであると解釈される。この際、'%' 記号は '@' 記号に 変換され、"user@dom_A.net" として解析を行う。 この表現における"dom_B.junet" の部分は即ち宛先ネット ワークに対するJUNET 内のゲートウェイを指定している。 (但し従来通り、著名なネットワークに対してはゲートウ ェイシステムの指定を必要とせず直接"user@dom_A.net" の表現を用いてのメッセージの転送が可能である。) 3) user%dom_A.net_A%dom_B.net_B@dom_C.junet JUNET 内のゲートウェイ"dom_C.junet" にて "user%dom_A.net_A%dom_B.net_B" が解釈されるが、この 際、もっとも右側にある'%'記号が'@'記号に変換される。 即ち、"user%dom_A.net_A@dom_B.net_B' として解析が行 われる。 この表現は、JUNET と直接リンクのある"net_B"を通じて "net_A"にメッセージを転送する場合のものである。 また、一部のネットワークに対しては、JUNET内のゲート ウェイを指定せず、 user%dom_A.net@dom_B.net_B と記述することも可能である。 4) sys!user%dom_A.net_A@dom_B.junet "dom_B.junet" にて"sys!user%dom_A.net_A" を "sys!user@dom_A.net_A" に変換して、"dom_A.net_A" を 評価してメッセージの転送を行う。但し、メッセージを転 送されたネットワーク側で"sys!user@dom_A.net_A" の解 釈をどの様に行っているかについて十分な注意が必要であ る。 3. UUCP 形式のアドレス表現 バージョン6.2のルールでは、UUCP 形式のアドレス表現内に ドメイン表現を折り込むことを可能にしている。つまり、 "user@domain" を"domain!user" として表現することができる。こ こで、"host!user" の表現と区別するために、domain には少なく とも1つの '.' を含まなければならない。そこで、"user@junet" という記述は、"junet.!user" のように、ドメイン名の後に '.' を付けることで区別する。 例として、 sys_A!dom.junet!sys_B!user なる表現が用いられた場合、メッセージは先ず"sys_A" に転送され る。"sys_A"では宛先アドレス"dom.junet!sys_B!user" に対して、 この表現を標準形式に変換して解釈を行う。即ちこの例では、宛先 アドレスは"sys_B!user@dom.junet" として解析される。 この機能により今までドメインベースのアドレスが使用でき なかったsendmail を持たないシステムからでもドメイン名を折り 込んだアドレスを用いてメッセージを転送することが可能となった。 この場合の一般的なアドレス形式は以下の通りとなる。 <もっとも近いsendmailを有するシステムまでのpath>!<ドメ イン名>!user 4. 最後に 今回リリースされるバージョン6.2ルールにおいては、これま で不明瞭な部分の多かった'!'と'@'の取り扱いやJUNET以外のネッ トワークとの関係に対しそのアドレス体系を明瞭にした。ここで取 り上げた規則は国際的な取り決めに従ったものであり、今後大きく 変化することはないと考えられる。今回のリリースでは、'@', '%', '!' 以外の演算子を用いるネットワーク(DECNET, EAN, COSAC など)へのメッセージ交換については対処していない。これ らについては、次のリリースに取り込まれると考えられる。 付録 JUNET から直接アドレスを指定できるネットワークは次の通 りである。 CSNETuser@site.CSNET ARPA-NET user@domain.EDU user@domain.COM user@domain.GOV user@domain.NET ACSNETuser@domain.OZ UUCP user@host.UUCP JANETuser@domain.UK