Path: katsu From: katsu@sra.co.jp (WATANABE Katsuhiro) Message-ID: Date: 24 Feb 1994 09:22:20 GMT Organization: Software Research Associates, Inc.,Japan In-reply-to: yuta@sra.co.jp's message of Wed, 23 Feb 1994 06:17:19 GMT Newsgroups: sra.rec.auto Subject: Re: registances of car Distribution: sra References: クルマが走行中に受ける抵抗に関して 記事 で yuta@sra.co.jp (Suzuki Yuta) さんいはく > やはり空気抵抗が最たるものだと思います。ただ最近の車は、若干はそのへん考えてありますから > 一概に、速度に比例するとかいえず、低速域・高速域なんて定義が出てくるんでしょうね。 > #でも一般の乗用車に付いているリア・スポイラーなんて、本当に効果があるのかなぁ?  他の方から、空気の流れが層流ののうちは空気抵抗は v^2 に比例するが、 乱流が発生するともっと抵抗が増えると教えていただきました。  乗用車のスポイラーは、乱流が発生しはじめる速度を上げるのが目的 なんですよね?一方、レーシングマシンのお尻についているウイングの ほうは、整流じゃなくてダウンフォース(タイヤを路面に押し付ける)を 得るためでよいのかな?  なんでも、560Kg しかない F1 の車は、100Km/h で 600Kg重のダウン フォースが稼げるから、天井を走ることが可能だと教えてくれた人もいます。 一生に一回ぐらい、車で天井を走ってみたいものです。 他にも、 ・転がり抵抗は、実際にはやはり速度の影響を受ける。 ・確かに排気系もエンジンにとっては抵抗になり、よって排気系の tuning という技術が存在する ・吸気系にも無視できない抵抗がある。 などといろいろな方に教えていただきました。  発端は、車で最大の加速度(not 速度)を得るにはどうしたらよいか という当たり前そうな話で、 車持ちA: 「エンジンの出力=トルク * 回転数」で、おおよそトルクは 一定なんだから、出力はだいたい回転数に比例する。だから、 大きな加速度を得るには回転数を上げておけばよい。400m 発進 競争などで、エンジン回転数を上げてクラッチをつないだり、 回せる回転数の限界近くでシフトチェンジするのは常識。 車なし私: 出力(仕事率)は加速度と関係ない。「加速度=トルク / モーメント」 で、おおよそトルクは一定だし、モーメント(ギアによる減速比とか、 タイヤの直径とかに関係)は完全に一定なんだから、アクセルさえ 全開にしていれば、加速度はどの回転域でも同じか、あるいはトルク に比例といっていい。つまり最大トルクを発生する回転数で最大の 加速度が得られる。 なんていう議論をしているうち、 加速に有効な力は、エンジントルクから抵抗を差し引かなきゃならん。 速度による空気抵抗は考えないのか? とか、 タイヤの回転による変形の影響は? とか、 じゃあ、速度の変化による相対論的効果は? とか、 回転上げたら、ピストンリングとシリンダが分子何個分か削れて その分効率落ちるじゃん。 とか、 車のエンジンはそもそも分子何個分なんて精度でできてないから、 なめらかになって逆に効率あがるかもしれないじゃん。 など、小学生の喧嘩みたいになったことでした。  とりあえずの結論は、量産車で手軽になるべく大きな加速度を得るには、 気合いを入れて対向車に正面から衝突すればよいということになってます... -- 渡邊克宏@PSEL部