Path: katsu From: katsu@sra.co.jp (WATANABE Katsuhiro) Message-ID: Date: 01 Sep 1994 09:09:42 GMT Organization: Software Research Associates, Inc.,Japan In-reply-to: ymiura@sct1.fuji-ric.co.jp's message of 31 Aug 94 08:44:39 GMT Newsgroups: fj.life.money Subject: safety of TENKAN SHASAI Distribution: fj References: <408@pisces.sct1.fuji-ric.co.jp> <409@pisces.sct1.fuji-ric.co.jp> 転換社債は、企業の存続を前提としないと安全じゃなくなるのか?という 質問です。 記事 で koichi@ec.musashi-tech.ac.jp (INOUE Koichi) さんいはく > 額面割れの場合、会社がなくならない限り(ありえないことではな > い)償還まで待てば額面割れの分プラス額面分の利回りが得られますが、 また、記事 <409@pisces.sct1.fuji-ric.co.jp> で ymiura@sct1.fuji-ric.co.jp (Yoshitake MIURA) さんいはく > In article tsatoh@rma2427c.rimath.saitama-u.ac.jp (Takakazu Satoh) writes: > >> 大きく額面割れしている転換社債は、株価にほとんど連動せず、 > >> 償還日が近づくにつれ、次第に額面に近づく性質があるようなので、 > >> 安全性は高いのではないか、と思います。 > > > >「安全性」というのが発行企業の存続を前提として、株式などと比較した価格 > >変動の小ささを意味しているのならある程度そうだと思います。が、現在のよ > >うに将来金利の上昇が見込まれる時には、償還までの期間が長いほど、値下が > >りのリスクが大きくなります。もちろん、償還時には額面が返ってくるのです > >が、これもあくまで「発行企業が倒産していなければ」の話しです。 > > はい。企業の存続を前提として、なおかつ償還日まで持ち続けた場合、 > 利回りがほぼ確定している、という意味で「安全性が高い」と書きました。 転換社債は、有担保債(戦前からの「有担原則」に従ったもの)と無担保債 (1985 年の TDK 以降増えてきたもの)に分かれますよね。有担保債は、もし 会社が倒産しても、担保を元に償還されるので安全性に問題ないでしょう。 無担保債は確かに償還不能の紙屑になる可能性があります。しかし無担保債の 場合は、会社が危うくなってきたら(3期連続赤字になった場合など)、その 時点で繰り上げ償還をおこなうか、新たに担保を設定することになっている (法律で?大蔵省の指導で?証券業界の慣例で?)と記憶しています。思うに、 無担保のまま倒産されちゃう展開は非常に少ないのではないでしょうか。 だから、転換社債は安全(会社の倒産を考えに入れても、償還時点で額面が 事実上保証されている)という印象を私は持っているのですが。 もしかして、有担保社債といいつつも、額面分全部は担保が設定されていない なんていうことがあったりするんでしょうか?(万一そうでも、紙屑よりは 数段ましだろうなあ。) -- 渡邊克宏@SRA